2004年4月アーカイブ

♪心がくすぐったいのお話

園長: すぎもと かずひさ (2004年4月 1日
 空が行く。ゆったり味わった後、美味しさに舌鼓を打つ。この美味しさを、ぜひ、子どもたちにも味わってもらいたいと願う。慌しくも世知辛い時代とひとはいう。そんな時代を生きるおとなたちが人間社会の殻となり、知らず知らずのうちに子どもにも同様の空気やリズムを伝えるというのなら、時には子どもの暮らしの防波堤になろう。それは海辺を散歩するように、子どもの世界やリズムを満喫するということ。
 子どもたちにすれば、おっぱいを飲むことやおむつ交換といった、ごく日常的なコミュニケーションも社会に適応していく大切な道のりである。ミルクや離乳食に笑顔を添える。ねんねのときに子守唄を歌う。しんどいときに身体をさする。小さな一歩にあゆみを合わす。指差す方をいっしょに眺める。子どもの思いつきにともに考え、いっしょにあそぶ。その一瞬一瞬が、人格形成の道のりだ。
 空間・時間・人間、『豊かな情操』は、どんな環境下で育まれるのであろうか?『豊か』とは一体何なのか?どんな心持ちのことであろうか?『 豊か』は『正しさ』ではないと思う。
 心地良いとき、夢中になるとき、感動するとき、満ち足りた気持ちになる。いやなことを克服したとき、けんかをして仲直りしたとき、長い上り坂を乗り越えたとき、大きな気持ちになる。
 ゆっくり歩くから見えるものがある。手間をかけるから光るものがある。子どもを守るつもりが自分を守っていることに気づかされることがある。
 きみの息づかい響く、せまく、薄暗い物陰に「もう、いーいかい!!」と呼ぶ声がする。心がくすぐったい。

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