2005年2月アーカイブ

♪不思議の喜びを声にするのお話

園長: すぎもと かずひさ (2005年2月 1日
 事が起こって声かける。ごはんをこぼしたり、転んだり、けんかしたり、泣き声のサインで声かける。これは、とってもわかりやすいポイントだから。
 ところが、その他たくさんの場面を子どもたちは生きている。食事を例にとると、まずは、食材の準備に始まる。買物やときには畑で野菜を収穫ということもあるのかな。献立についてのおしゃべりやお手伝いは立派な食育になる。食材を揃えて調理に入る。まな板の音やぐつぐつお鍋が煮える音、切れ行く葱やしょうゆを加えた瞬間の料理の匂い。つばきを飲み込みながら待ち焦がれている子どもに「おいしい、おいしいよ、お椅子さん座っていただきますできるかな?」と声をかける。子どもは、待っていましたとばかりに「うん」と言う。
 「お椅子に座っていただきます」という同じ言葉かけも、食事を準備する場面をともにし、期待感を持って迎えるのと夢中になっていた遊びを中断させられて迎えるのでは、その後の活動が違って当然だ。
 このように、いただきますという場面ひとつとっても、経験してきた過程で子どもの行動は大きく異なる。過程=絶え間なく続く時間には、次なる場面の雰囲気をつくり、次なる活動の道しるべとなるチャンスが潜んでいる。だから、椅子に座って食事をするということを自然に身につけさせようと思えば、食事前の関わりや言葉かけが大切なのだ。「うちの子何言うても言うこときかへん」などとうまく行かないことがある場合は、ちょっと立ち止まって客観的にいつもの関わりやそこに至るまでの自分の関わり、状況を見直してみよう。
 何事もなくても声をかける。「かわいいね」「かしこいね」「元気やね」子どもたちの自信を育む応援をする。わかりやすいポイント以外に声をかける。子どもの表情がパッと明るくなる。何事もないときに声をかける。本当に何事もないのかな?うずうずしながら声をかける。ともに在る不思議の喜びを声にする。

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