2006年3月アーカイブ

♪ 大人の架け橋のお話

園長: すぎもと かずひさ (2006年3月 1日
 先日の童心のつどいでは、子どもたちを中心に保護者のみなさんと感動を共にすることができました。あらためていうまでもありませんが保育園で一番素晴らしいことは、子どもたちが多くのともだちに恵まれいっしょに育ちあっているという点です。利己主義がはびこる現代社会だからこそ、このような「ともに育ちあう」経験やそのことを相互に感謝する気持ちを広げていくことが私たち大人の大切な使命だと考えています。子どもを愛するとはどういうことでしょうか?ちょっと考えれば誰でも、わが子が社会生活を営ませていただいている環境ごと愛すること、すなわち、ともだちやその親御さん、ご近所の方々、保育園・学校関係者等の人々たちと友好的にふれあい、より良い人間関係にうらづけられた地域社会を築いていくことだと気づかれるはずです。
 ところがものの道理がわからない人たちの中には、実社会の中で数え切れない恩恵を受けていながら、そのことに気づかず、感謝を怠り、自分に都合の良い体験だけを望む人たちがいます。昔は子ども同士がけんかをすると親は相手の子どもを気遣うのが常でした。子ども同士の未熟な人間関係を大人社会がおおらかに包み、補ってきたおかげで子どもたちはのびのびと生きることができました。たとえ自分の子どもがけんかに負けて傷ついたりいやな出来事に出会ったりしても、どうすればそれらを乗り越え、たくましくなれるかを教え伝えるのが親の役割だったのです。子どもはけんかしたり、ぶつかり合ったりして優しさや思いやりを身につけていくこと、良いことだけでなくいやなことをも体験することがとても大切なことだと知っていたのです。
 お互いに惹きつけあって生きている子どもたちは不思議なほどに自然にふれあいながら人間愛を育んでいきます。それも一人や二人ではありません。保育園を卒園し、大人になるまでにどれだけ多くのともだちや人とのふれあいをいただき、成長させていただくことか。もちろん、悪い子どもなどは一人もいません。いつの世も取り返しのつかない行為は大人がしてしまいます。幾度となく繰り返される、子どもを対象とした残忍で残念な事件が二度と起こることが無いように、子どもたちが健やかに育つことのできる架け橋をいっしょにつくりつづけましょう。 

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