2006年12月アーカイブ

♪子どもたちの夢はわたしたちの夢のお話  

園長: すぎもと かずひさ (2006年12月 1日
「子どもたちに広い世界を!!」先日千葉で開かれた全国保育士研究大会における記念講演で拝聴した養老孟司さんの言葉である。「かつては自然界の幸・不幸、人間界の幸・不幸と少なくとも四つの世界があったけれど、今は自然との関わりの多くが失われ、人間だけの世界になってしまっている。逃げ場のない、息詰まるような狭い人間関係の中で、子どもたちは、悩み、苦しみ、傷つき、ときに自殺に至るまで自らを追い込んでしまうこともあるのではないだろうか。多くの人が美しい景色を見て心癒されるように、自然と戯れ楽しさを味わったりストレスを発散したりできるように、子どもたちに世界の広さを伝えよう、生きる世界を広げてあげよう。」という主張であった。

 また、最近いたる所で人間関係における「ななめの関係」の大切さが説かれている。垂直のつながりである親子関係、横のつながりであるともだち関係以外の地域の人々や親戚や親の知り合いなど、子どもたちにとって直接的な利害関係の少ない関係のことである。こうしたふれあいを通じて人との付き合い方を学んだり、人間界にあっても広い世界観を持つようになったりするからである。日本初の民間人校長である杉並区和田中学校の藤原和博さんは現代社会のしくみや世の中の様々な様相を子どもたちに伝えるために「よのなか」科なるものを設けて、特色ある講師陣を招かれたり、その他の授業に大学生ボランティアの活用をされたりしながら、学習効果と「ななめの関係」づくりの双方に貢献されている。

 文明や科学の進歩とは裏腹に大志を抱かなくなった子どもたちが少なくない現代において、子どもたちがわくわくしながら自分の人生を歩み、夢を描けるように、子どもたちに広い世界を体験させてあげたい。笠取の家も陶芸家や染色家、劇団の方々とのふれあいもお年寄りのみなさんとの交流も町内のゴミ拾いもすべてそのような思いで計画している。子どもたちの夢はわたしたちの夢である。

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