2015年4月アーカイブ

一日の保育が終わってほどなく、三室戸、Hana花、みんなのき、さんりん舎0、1、2歳児の担任から一斉に送られてくる10数枚の画像。画像には今日一日の子どもの様子や活動から明日の保育を創造するつぎのような説明書きが添えられている。
①「さまざまな感触あそびや衝立でのいないいないばぁを楽しむ姿がありました。また活発に室内を探索する姿があるのでベッドにスズランテープや新聞紙、広告、布等を付け、探索するたびにさまざまな素材に触れたり、いないいないばぁやハイハイを楽しみながらくぐり抜けたりできるような環境を用意しています。」
②「マットの山を少し高くし、トンネルやのれんを中央にしました。乗り越えやくぐり抜けの楽しさが高まればと思います。穴に偶然落ちた玩具をのぞきこみ取ろうとする姿から、自分で出し入れを楽しめるよう箱の深さを浅くして用意しました。」
③「ボールやペットボトルなどが転がる様子を、嬉しそうに目で追う・掴もうと手を伸ばす・追いかけるなどの姿が見られていることから、明日は、空気と素材を入れたビニール袋(大小)・カラーボール・ボール・ビーチボールなど大きさや弾み具合の異なる物を用意しました。子どもの様子に応じて、斜面や器を用意する、空気を入れたビニール袋にゴムを付け風に揺れる様を楽しんだり、囲いを用意し全身で感触を楽しんだりできるようにしたいと考えています。」等々。
活発に動く人間。動くことは楽しい。動くこと即ち喜びである。動くことは体験。動くこと即ち学びである。子どものあそびという活動を通じて、子どもの豊かな体験を願う保育者の活動も豊かになる理である。人間は動き、学びながら文化を築き、歴史を綴っていく。動く先人・先達あってこその今日の恵みを思う。
さて、いよいよ5月にはHana花保育園0、1、2歳児さんの運動会だ。テーマは去る4月24日、京都府南部の宇治市など8市町村の「日本茶800年の歴史散歩」が日本遺産に選ばれたことに因んで「ちゃおう(茶王)とおちゃめ(茶女)のちゃっちゃぱーてぃー」と名付けた。
チャオと明るいお茶の王様と無邪気で愛らしいお茶目なお姫様がちゃっちゃちゃっちゃと動き回り、パーッと楽しく、ティー(お茶)で締めようという寸法だ。
動く子どもと保育者が保育の文化と歴史をつくる。焦点を絞ると日々の様子が見える。子どもの笑顔と保育者の汗がきらりと光る宇治のまち。

『 いのちを大切にする一期一会の喜び 』のお話

園長: すぎもと かずひさ (2015年4月 3日

 

保育園では、「生涯を通して持ち続けることのできる安心を一人一人の子どもに宿らせること」を「生きるために必要な基礎的な力を育む」土台と考え、最も大切な保育目標として掲げています。

初めての保育園。知らない場所へ連れて来られるのですから、子どもが不安を覚えることはごく自然なことです。親子関係が育っているので人見知りもします。そこで、わたしたちは不安な期間ができる限り短くなるよう、「怖くないよ。わたしは優しいよ、楽しいこといっぱいしよう。あなたが大好きだからいっしょに面白いことして遊ぼうね。」といったポジティブなメッセージを言葉や身振り手振り、スキンシップ、さらに日々の保育活動を通じて送り続けます。

「いのちを大切にすること」。これは弊法人の理念であり、保育実践の中心を成しています。では、どのような保育実践を指すのでしょうか。

「睡眠からの目覚めの関わり」を例にお話します。目覚めのとき、子どもは身近な人を探すように辺りを眺めます。実際に子どもの立場になって感じてみましょう。身近な人が傍にいて言葉かけや笑顔のある目覚めと誰もいない、または居ても関わりのない目覚めとの比較です。

目覚めの瞬間が子どもにとっていかに大切かお分かりになったことと思います。睡眠のたびに質の良いぬくもりに満ちた目覚めのある日常と目覚めるたびに不安に駆られる日常。明らかに前者が「いのちを大切にする」保育実践であり、わたしたちが目指し、心がけている保育実践になります。質の良い眠りと目覚めの習慣が時を経て子ども心に安心を宿らせていく。さらに、子どもの睡眠を丁寧に見守ることは乳児突然死症候群等の睡眠時の病気・事故の予防にもつながります。

つぎに大切なことは保護者のみなさんとわたしたちとの人間関係です。大好きな親御さんとわたしたちが仲のいいことは子どもにとってうれしいことです。チャンスは、送り迎えのときです。子どもの眼の前で親しく言葉を交わしたり、お家のようす保育園でのようすを伝え合ったりする姿を子どもたちに直接見せられるからです。子どもは、自分が良き人間関係の真ん中にいると感じたときその小さな胸に大きな安心を育んでいくことでしょう。

自分のいのちを大切にするために、まず眼の前にいる一人一人のいのちを大切にすることを心がけること。子どもと保護者のみなさんとの一期一会に感謝と祝福の一年が始まります。

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