2016年4月アーカイブ

『いい「気」、いいことぴっぴっぴ』のお話

園長: すぎもと かずひさ (2016年4月30日

『 いい「気」、いいことぴっぴっぴ 』のお話 

 

理事長 すぎもと かずひさ


いい「気」が流れている。子どもの「気」だ。一人一人の子どもから立ち上っている。その「気」に触れる喜びよ。歌う。言葉をのせる。子どもとの間にたちまち和やかな空気が満ちてくる。スキンシップの前に出会う子どもの「気」。ムードを合わせ、溶かしているうちに、気が通い合いニコッと微笑み合う。撫でるように触れる。子どもの「気」を愛で、味わい、タッチする。自然柔らかな言動になる。

子どもの声は歌である。保育者との掛け合いが楽しい。「いい子やね」は「い↗~↘こ↗や↗ね~」であり、五線譜でもないと表現できない。乳児保育担当者の歌うような語り掛けや節回しはこんな感じで生まれる。「子どもが好きなだけでは子育てはできない」なんて言うけれど、「愛情を込める」以前の「好き」、「可愛い」という素朴で構えのないストレートな感情表現が歌うような語りかけの起源であり、「可愛がる」喜びと「可愛がられる」喜びが「好き」から「好き」へ、愛着や基本的信頼の芽となり花となっていくのである。

元気が躍動している。好奇心旺盛などころではない。この姿を目の当たりにするだけで家庭や園の人間関係がわかる。一切を含めての「元気」である。子どもが元気なので保育者も俄然元気になる。元気のムードが広がっていく。'In The Mood'いいムードの中で一人、二人と元気になっていく。「元気」の合唱が子どもの園の日常になる。

ハイハイの先にボールを転がす、トンネルや斜面をつくる。手を伸ばす先に紐を垂らす、穴を空ける。つかまり立つ壁に突起をつくる、鏡をつける。子どもの姿や状況と対話するように営まれる保育環境の工夫は子どもの新たな行動を誘う。さらに、豊かな個性を持ったさまざまな子どもによって多様な活動へと導かれていく。模倣の対象が広がり多様な学びが起こる。

動く心と体、動いていることこそ生きること。動く主体は一人一人の子どもそのものである。どのように生きるかの根本に「今日は何か~いいこと~あるかな~」と尋ねる「私」がいる。子どもの姿に耳を傾ける「私」がいる。現在をより良く生きる子どもの生活の根本に「いま、どんな気持ち?」「やりたいことはどんなこと?」と、子どもの状況を一つでも多く収集しようとする大人の存在のあること。その延長線上に保育環境の工夫や保育の方法が生まれる。

子どもの「気」がプラスに振れる。いい「気」が流れる。「子どものいいことづくり」と「私のいいことづくり」。片目を閉じて「気」を合わす。人差し指がぴっぴっぴ。

 

『子どもと共に行き、共に歩く人』のお話

園長: すぎもと かずひさ (2016年4月 6日

『 子どもと共に行き、共に歩く人 』のお話 

 

                            理事長 すぎもと かずひさ

 

子どもは可愛い。なんでこんなに・・・、と思う。子どもから受け取るかけがえのないプレゼントである。うれしさと喜びがどんどん膨らんで心がいっぱいになる。自然、最高の保育をプレゼントしたいと思う。可愛がるという営みを通じて「安心」を育むこと。可愛い子には旅をさせるということ。旅とは「体験」のこと。自ら感じ、自ら考え、自ら行動すること。自らに由って一人一人の天才が発揮されること。その状態のことを「生き生き」ということ。生き生きと生きる子どもらが・・・、子どもと大人が・・・、それぞれに共鳴し合いつくりゆく「場」が「子どもの園」になるということ。

園生活の毎日は「豊かな出会い」である。子どもから見れば、大人や保育者は、旅先で出会う優しい人、楽しい人、すごい人たちである。今日という日はどんな一日であろう。

「優しい人」は一人一人のわがままを受け容れてくれる。悲しみも喜びも分かち合ってくれる。不安に寄り添い、あたためてくれる。願いを解り応えてくれる。

「楽しい人」は明るい。そばにいるだけで元気になってくる。表情も行動も言葉も楽しくて、俄然子どもも生き生きとしてくる。元気が勇気になり知らない間にいろいろなことにチャレンジしている。

「すごい人」は大きい。身体も心も大きい。大きいから何でもできる。お話を聞かせてくれたり、ピアノを弾いて歌を歌ったり、早く走ったり、おもちゃやご飯を作ったり・・・、そんな姿をつい真似てしまう。憧れて「大きくなりたい」と思う。大きくなりたい気持ちがより良く「生きる力」になる。

このような子どもと保育者の営みが「豊かな保育環境」を醸成する。環境は行動によってつくりゆかれる。行動は思いによって起こる。思いは愛情によって生ずる。43年の長きにわたり保育園として培ってきた子どもへの愛情のプロセス。その一つが「食育を中心とする豊かな生活の土壌」であり、乳児保育・児童発達支援事業で培ってきた「一人一人の子どもへの愛ある見守りと誰もが生き生きと自己を発揮する教育・保育の探究」である。

こども園元年。幼保連携型認定こども園は、すべての子どもを対象とする教育・保育施設である。「仕事を辞めても・・・宇治市以外の市町村へ引っ越しても・・・」継続して通うことが可能な園になる。認定こども園へ移行しても根っこは同じ。子どものそばにいて、半歩先、半歩後ろ・・・「子どもと共に行き、共に歩く人」。

 

月別 アーカイブ